60代・70代のパート・アルバイトの探し方|週2〜3日の仕事と、求人票の見方をやさしく解説

- まずは「週に何日・1日何時間・どこまでなら通えるか」を決めます。
- ハローワークや求人サイトで「パートタイム」の求人を選び、日数と時間でしぼります。
- 求人票では就業時間・休日・賃金・試用期間をよく見ます。
- 採用のときは、条件を書いた書面をかならずもらいましょう。求人票は契約書ではありません。
「毎日はつらいけれど、週に2〜3日なら働きたい」。「年金だけだと少し不安なので、少しでも収入がほしい」。
そんな方に向けて、60代・70代からのパート・アルバイトの探し方を、順番に説明します。むずかしい言葉は、できるだけ使わないようにしました。
- 探す前に決めておくこと
- 週2〜3日の仕事の探し方
- 求人票で見るところ
- 社会保険・雇用保険・有給休暇のこと(2026年10月の変更も)
- 採用のときに確認すること
60代・70代でも、パートに応募できる?
年齢だけで断ることは、原則として禁止
国の法律(労働施策総合推進法)で、会社は募集や採用のときに、原則として年齢で制限してはいけないことになっています。厚生労働省によると、求人票に「年齢不問」と書きながら、実際には年齢を理由に断ることも法律に反します。
ただし、定年の年齢までの募集など、法律で認められた例外もあります。気になる求人があれば、年齢だけであきらめずに問い合わせてみましょう。
体のこと・できることを先に整理しておく
年齢よりも大切なのは、無理なく続けられるかどうかです。立ち仕事が平気か、重いものを持てるか、朝早くても大丈夫か。自分の体のことを、先に紙に書き出しておくと、仕事を選びやすくなります。
探す前に、何を決めておけばいい?
次の4つを決めておくと、求人を見るときに迷いません。
- 週に何日働くか(たとえば週2日、週3日)
- 1日に何時間働くか(たとえば午前中の4時間)
- どこまでなら通えるか(歩いて・自転車で・バスで何分まで)
- やりたくないこと(夜の仕事、重いものを運ぶ仕事など)

週2〜3日の仕事は、どこで探せばいい?
| 探す場所 | どんなところ? | お金 | リンク |
|---|---|---|---|
| ハローワーク | 国の窓口。パートの求人も多い。窓口で、求人票の見方や応募のしかたも相談できる | 無料 | ハローワークインターネットサービス |
| 生涯現役支援窓口 | 一部のハローワークにある、おおむね60歳以上の方向けの相談窓口 | 無料 | 生涯現役支援窓口を見る |
| シルバー人材センター | 原則60歳以上の方が会員になり、地域の短い仕事を引き受けるしくみ。雇用(パート)とは違う | 年会費がかかる(センターにより違う) | シルバー人材センター(全国) |
| 民間の求人サイト・チラシ | スマホで探せる。「週2日から」「シニア歓迎」などでしぼれるサイトもある | 求職者は無料のことが多い | — |
ハローワーク
- どんなところ?
- 国の窓口。パートの求人も多い。窓口で、求人票の見方や応募のしかたも相談できる
- お金
- 無料
生涯現役支援窓口
- どんなところ?
- 一部のハローワークにある、おおむね60歳以上の方向けの相談窓口
- お金
- 無料
シルバー人材センター
- どんなところ?
- 原則60歳以上の方が会員になり、地域の短い仕事を引き受けるしくみ。雇用(パート)とは違う
- お金
- 年会費がかかる(センターにより違う)
民間の求人サイト・チラシ
- どんなところ?
- スマホで探せる。「週2日から」「シニア歓迎」などでしぼれるサイトもある
- お金
- 求職者は無料のことが多い
シルバー人材センターについては、70代・80代でもできる仕事でくわしく説明しています。
しぼりこみのコツ
- 「パートタイム」の求人を選ぶ
- 「週2日〜」「週3日〜」「1日4時間〜」などの言葉で探す
- 通える範囲の地名(駅名・町名)を入れる
- 「未経験可」の求人から見てみる
求人票では、どこを見ればいい?
ハローワークの「求人情報の見方」をもとに、とくに大切なところをまとめました。
1. 就業時間・休日(いちばん大切)
ハローワークによると、パートの求人では就業時間と労働日数がとくに大切な条件です。「○時〜○時の間の○時間以上」と書かれていても、シフトの都合で、希望の時間に働けないこともあります。応募の前に、窓口や会社に確認しましょう。
2. 賃金(税込)
求人票の賃金は税込で書かれています。時給のほかに、交通費(通勤手当)が出るかどうかも見ておきましょう。お住まいの都道府県の最低賃金は、厚生労働省の一覧で確認できます。
3. 試用期間
多くの会社に試用期間があります。試用期間中は、賃金などの条件が違うことがあります。
4. 雇用期間・更新
「雇用期間の定めあり」の場合は、何か月ごとの契約か、更新があるかを見ておきます。
5. 加入保険
雇用保険・健康保険・厚生年金などのうち、どれに入るかが書かれています。次の章でくわしく説明します。

ハローワークは、「求人情報や求人票は雇用契約書ではありません」と案内しています。採用のときには、かならず書面で条件を確認してください。
パートでも、社会保険や雇用保険に入る?
社会保険(健康保険・厚生年金):2026年10月から条件が変わった
日本年金機構によると、2026年10月1日から、「月8.8万円以上」という賃金の条件がなくなりました。いま、パートの方が社会保険に入る主な条件は次のとおりです。
| 働く時間 | 週の決められた労働時間が20時間以上 |
|---|---|
| 働く期間 | 2か月をこえて働く見込みがある |
| 学生かどうか | 学生ではない |
| 会社の大きさ | 従業員51人以上の会社(2027年10月から段階的に小さい会社にも広がる予定) |
社会保険に入ると、保険料が給料から引かれます。そのかわり、将来の年金が増えたり、病気で休んだときの手当があったりします。年齢(70歳以上・75歳以上など)によって扱いが違うところもあるので、くわしくは勤め先か年金事務所で確認しましょう。
年金をもらいながら厚生年金に入って働く方は、年金をもらいながら働くといくら減る?もご覧ください。
雇用保険:週20時間以上から
厚生労働省によると、雇用保険には、週20時間以上働き、31日以上働く見込みがあれば、原則として入ります。2028年10月からは、週10時間以上に広がる予定です。
有給休暇:週3日でももらえる
パートでも年次有給休暇はもらえます。6か月続けて働き、決められた日の8割以上出勤したときの日数は、次のとおりです。
| 週5日以上(または週30時間以上) | 6か月後に10日 |
|---|---|
| 週4日 | 6か月後に7日 |
| 週3日 | 6か月後に5日 |
| 週2日 | 6か月後に3日 |
| 週1日 | 6か月後に1日 |
※週30時間未満の場合。厚生労働省「確かめよう労働条件」より(2026年10月30日確認)。
採用されるとき、何を確認すればいい?
書面でもらう条件
会社は、働く人を雇うときに、契約の期間・働く場所と仕事の内容・始まりと終わりの時刻・休日・賃金・やめるときのことなどを、書面で示すことになっています。2024年4月からは、働く場所や仕事が将来変わる範囲も示すことになりました。
パート・有期の人には、さらに4つ
パートや期間の決まった契約の人には、さらに「昇給があるか」「退職手当があるか」「賞与(ボーナス)があるか」「相談窓口」も、文書などで示すことになっています。
厚生労働省によると、2026年10月からは、正社員との待遇の違いについて「会社に説明を求めることができる」ということも、示すことになりました。
「かんたんに高収入」「だれでもすぐに稼げる」という求人には注意しましょう。仕事の内容や会社の名前がはっきりしない求人には、応募しないほうが安心です。わからないことは、ハローワークの窓口で相談できます。
まとめ
- まず「週何日・何時間・どこまで通えるか」を決める
- ハローワークや求人サイトで、パートの求人を日数と時間でしぼる
- 求人票では就業時間・休日・賃金・試用期間を見る。シフトは応募前に確認
- 2026年10月から、社会保険の「月8.8万円以上」の条件はなくなった
- 週3日でも、有給休暇(6か月後に5日)がもらえる
- 採用のときは、条件を書いた書面をかならずもらう
あせらず、自分のペースで続けられる仕事を探しましょう。定年後の仕事探し全体の流れは、定年後の仕事の見つけ方で説明しています。体を動かす仕事に興味がある方は、60代から警備の仕事を始めるには?もご覧ください。決まった曜日ではなく、空いた日に1回ずつ働きたい方は、スキマバイトの始め方と注意点が参考になります。パートから正社員をめざしたい方は、50代・60代で正社員をめざすには?をご覧ください。
よくある質問
60代・70代でも、パートやアルバイトに応募できますか?
できます。国の法律(労働施策総合推進法)で、会社は募集や採用のときに、原則として年齢で制限してはいけないことになっています。ただし、定年の年齢までの募集など、例外もあります。気になる求人は、年齢を理由にあきらめずに問い合わせてみましょう。
週2〜3日だけの仕事は、どうやって探せばいいですか?
ハローワークや求人サイトで、「パートタイム」の求人を選び、働く日数や時間でしぼりこみます。求人票の「就業時間」と「休日」の欄をよく見ましょう。シフト制の場合は、希望どおりの日に働けるかどうかを、応募の前に確認すると安心です。
パートでも、社会保険(健康保険・厚生年金)に入りますか?
条件を満たすと入ります。2026年10月から「月8.8万円以上」という賃金の条件はなくなりました。いまは、週20時間以上働く、2か月をこえて働く見込みがある、学生ではない、従業員51人以上の会社で働く、という条件です。年齢によって扱いが違う場合もあるので、くわしくは勤め先か年金事務所に確認してください。
週3日のパートでも、有給休暇はもらえますか?
もらえます。週3日(週30時間未満)の場合、6か月続けて働き、決められた日の8割以上出勤すると、5日の年次有給休暇がもらえます。週5日以上、または週30時間以上働く人は、正社員と同じ10日です。
求人票の内容と、実際の条件が違ったらどうすればいいですか?
求人票は、雇用契約書ではありません。採用されるときは、働く場所・仕事の内容・時間・賃金などを書いた書面を、かならずもらいましょう。求人票と違う点があれば、働き始める前に会社に確認してください。ハローワークの求人なら、ハローワークにも相談できます。
この記事で参考にした情報(2026年10月31日確認)
- ハローワークインターネットサービス「求人情報の見方」
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/member/job_offer_search06.html - 日本年金機構「2026(令和8)年10月に社会保険の短時間労働者に係る賃金要件が撤廃されました」
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/jigyosho/2026/202610/100104.html - 厚生労働省「社会保険適用拡大 特設サイト Q&A」
https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/qa/ - 厚生労働省「年金制度改正法の概要」(企業規模要件の段階的な見直し)
https://www.mhlw.go.jp/content/12500000/001633788.pdf - 厚生労働省「雇用保険の加入手続きはきちんとなされていますか!」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000140565.html - 厚生労働省「雇用保険の適用拡大について」(2028年10月から週10時間以上)
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001739198.pdf - 厚生労働省「確かめよう労働条件」採用時にはどのような労働条件が明示されるのでしょうか?
https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/koyou/q1.html - 厚生労働省「確かめよう労働条件」年次有給休暇をとる条件は?パート労働者でももらえますか?
https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/yukyu/q1.html - 厚生労働省 Webマガジン「2026年10月からパートタイム・有期雇用のルールが変わります」
https://www.mhlw.go.jp/web_magazine/column/20260803.html - 厚生労働省「募集・採用における年齢制限禁止について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/topics/tp070831-1.html - 厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/
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